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インプラントとは

インプラントとは

インプラントと聞くと歯のことをイメージする人が多いかもしれませんが実は体内に埋め込む医療機器や材料の総称を指します。例えば、心臓のペースメーカーや人工関節、美容整形などで使用されることの多いシリコン製の材料なども全てインプラント。もちろん、あごの骨に埋め込む人工の歯根もインプラントで、正確には歯科インプラントと呼ばれることが多いようです。ですが、一般的にはこの歯科インプラントのことを「インプラント」と呼ぶケースがほとんどです。

インプラント治療の歴史

近年になってから耳にするようになったインプラントですが、ヨーロッパでは上あごに鉄製のインプラントが埋まっているとされている紀元前3世紀頃の人骨が発見されています。また、中南米では下あごに貝で作られたインプラントが埋まっている紀元前7世紀頃の人骨があったとの情報も。ですので、インプラントの歴史自体はとても長いとされていますが、確実な治療法となったのは比較的、最近です。1950年頃にチタンを骨に埋めると結合することが発見され、それを基に臨床結果が優れていることが知られるようになったのは1980年代になってからだとされています。

インプラントの治療概要

虫歯や歯槽膿漏などの歯周病、または外的要因によって歯を失ってしまうことがあります。場合によっては生まれつき歯が生えてこないといったケースもあるようです。このように歯がない部分のあごの骨にインプラントを埋めて、そのインプラントに義歯を付ける治療法がインプラント治療となります。インプラント治療は、1本だけ歯がなくなってしまった場合はもちろん、全ての歯がなくなってしまった場合でも適用することができる治療方法です。

インプラントの材料

インプラントに求められるのは、上の歯と下の歯が接触した時にかかる力に耐えることができること、つまり咬合力に対する強度が十分であることが重要となります。これに加え、生体への親和性が高いことや骨としっかりと結合することなどが条件として挙げられ、これらの条件を満たすものとして、チタンまたはチタン合金が主に使われています。
インプラントと人工の歯を結合する支台部分のアバットメントには、インプラントと同じくチタンやチタン合金に加え、ジルコニアを使用。人工歯には、レジン(プラスチック)、セラミック(陶器)、セラミックとレジンを混ぜたハイブリッドセラミック、金合金などが使用されています。

インプラントの構造

上の項目でも少し紹介しましたが、インプラント治療で使用するのはインプラントとアバットメント、人工歯の3つ。インプラントは、あごの骨に埋め込むもので、インプラントと義歯とを結合するものがアバットメントとなります。アバットメントは、スクリュー状になっていて、回しながら埋め込むことでインプラントに固定。
しかし、場合によってはアバットメントをつけずにそのままインプラントに人工歯を装着するケースもあります。この場合は、義歯が外れてしまわないようにセメントを使って人工歯を付けるケースと人工歯自体がスクリュー状になっていて直接、インプラントに結合させるケースとがあります。中でもセメントで人工歯を付けた場合は自分で取り外すことができません。それに対し、アバットメントを間に装着させると自分で人工歯を取り外すことができるのはもちろん、人工歯をより安定させることが可能です。

インプラント治療以外の治療法

歯がなくなってしまった場合、インプラント治療以外で考えられる治療法としては、インプラントではなく両隣にある歯を支えにして取り外し可能な人工歯を装着する方法やブリッジによる治療などが考えられます。
中でも有名なのがブリッジによる治療で装着した時の違和感が少なくて済むのが特徴。また素材の種類を選ぶことができ、見た目を自然にすることができる点や、使用する材料や条件によっては保険診療内で治療を受けられるのがメリットです。一方、デメリットとしては、ブリッジをする時に健康な両隣の歯を削らなくてはならないことや、人工歯を支えるために負担がかかってしまうこと。これによって両隣の歯の寿命が短くなってしまうことも考えられます。また、ブリッジを付けたことによって空気が漏れてしまい治療を受ける前よりも発音するのが困難になってしまうこともあるようです。

インプラント治療のメリット・デメリット

インプラント治療の最大のメリットは、人工歯をしっかりと固定することができること。また、あごに直接、インプラントを埋め込んで義歯を装着するため、ブリッジによる治療のように隣の歯に負担をかけたり、削ったりする必要がありません。さらに両隣に歯がない場合、極端に言えば上か下の歯が全てなくなってしまったとしても治療を受けることが可能です。
一方、デメリットとしては、インプラント治療を受けるには外科的治療、いわゆる手術を受けなければならないことです。そのため、体の状態が思わしくない場合には治療を受けることができないこともあります。また、治療期間が長くなってしまうことや保険適用外の自由診療であるため、治療費が高額になってしまいやすいのもデメリットです。この他、インプラントは骨に埋め込んで結合させるのですが、粘膜との結合がそれほど強くないため、感染に弱くなってしまいます。さらにインプラントを埋め込むために十分な量のあごの骨が必要であるという点も見逃せないポイントです。

インプラント治療の方法

1回法

1回法とは、その名の通り、インプラントを埋入する手術を1回で終わらせる方法のこと。インプラントをあごの骨に埋入する時にインプラントの上部が露出する形で施術を行います。メリットとしては、手術を1度で終わらせることができるため、患者の負担が少なくてすむこと。一方、デメリットとしては骨とインプラントが結合するまでに細菌に感染してしまう可能性があることや力がかかってしまうことで骨との結合に悪影響を及ぼすことが考えられることです。

2回法

2回法とは、インプラントをあごの骨に埋め込んだ後、1度、粘膜で完全に覆ってしまい、2~6週間ほど経ってから粘膜を切開してインプラントの上部をむき出しにする方法です。2回法のメリットは、インプラントを一旦、完全に埋め込んでしまうので治療期間中に負荷がかかってしまう心配がなく、細菌感染の恐れもほとんどありません。一方、デメリットとしては、歯肉の切開を2回、行わなければならず患者への負担が大きくなってしまうことです。

インプラントができない場合の治療

サイナスリフト

インプラント治療では、インプラントをあごの骨に埋め込まなくてはならないため、十分なあごの骨の量が必要となります。ですので、万が一、あごの骨の量が十分ではない場合は、骨の量を増やしてやる必要があるのです。その1つがこのサイナスリフト。上あごの奥歯の部分の骨が足りない時に用いられる治療法です。まず歯茎と骨とを分離し、骨に小さな穴を開けます。その穴から骨を流入。使用する骨は、他のところから持ってきた自分の骨であったり、人工の骨を使ったりと様々です。あとは元通りに戻していって4~6か月ほど待てば、自分の骨に置き換わり、インプラント治療を受けることができるようになります。
メリットとしては、インプラント治療を受けることができるようになること。一方、デメリットは、治療にかかる費用が高額になってしまうことです。施術を受けるリスクとしては、術後に腫れや痛み、内出血がある可能性があるほか、上顎洞炎という症状になることも考えられます。

サイナスソケット

こちらの治療方法もあごの骨の量を増やす方法なのですが、サイナスリフトとの違いは、どの方向からアプローチするか。サイナスリフトは、骨の横側に穴を開けて骨を流入するのに対し、サイナスソケットは、歯が生えてくる方向から骨を増やしていきます。
まず細いドリルで骨に穴を開け、そこからオステオトームと呼ばれる円筒型の棒状の器具を差し込み、骨の内側にある粘膜を押し上げて空洞部分を作ります。この作業を繰り返し、ある程度の空洞部分が確保できたら、人工骨を流入。開けた穴の部分にインプラントを埋入し、3~6か月ほど待てば完成です。
サイナスリフトと同様、十分な骨の量を確保することでインプラント治療を受けられるというのがサイナスソケットのメリット。一方、デメリットとしては、上顎洞粘膜から5mm以上の骨が存在していることや、増やせる量は約3~5mm程度と、その適用が制限されることです。

GBR

こちらの方法は、上下の顎に関係なく骨を増やすことができるのがポイント。GBRによる骨の再生が可能で、審美性や噛み合わせの面から考えても理想の位置にインプラントを埋入することができます。具体的な方法としては、骨が足りない部分に移植した自分の骨や人工骨を填入し、その上から人工の膜で覆い、自分の骨として置き換わるまで3~4か月ほど待ちます。無事、骨が置き換わったらインプラントを埋入することが可能となるのです。
填入した骨を覆う膜は、骨を保護して骨を治癒させるバリアの働きがあります。またケースにもよりますが、骨を増やす作業とインプラントを埋入する作業を同時に行うことができるので、結果として治療にかかる時間を短縮することが可能です。

ボーングラフト

サイナスリフトやサイナスソケットのように骨の中に穴を開けて中から骨の量を増やす方法は、骨の厚みが不足している場合は適用するのが困難です。そんな説きに便利なのが、こちらのボーンクラフトです。この方法は、骨が薄くなっている部分に採取した骨のブロックを外側から補填し、ネジで止めて固定します。あとはこの骨のブロックがあごの骨と結合するのを待つだけ。無事、結合したらインプラントの埋入へと治療を進めていきます。

インプラント治療の流れ

インプラントという言葉を聞いたことはあっても、具体的にどのような治療を行うのか分からないという人も多いのではないでしょうか。ここでは、インプラント治療の一般的な治療の流れについて紹介していきます。これを見ればどのような工程で作業が進み、どれくらいの時間がかかるのかもきっと分かるはず。安心してインプラント治療を受けることができると思うので、施術を考えている人は参考にしてみてください。

ブリッジや入れ歯との違い

失った骨を人工歯で補填するインプラント治療。骨を補う方法としては、ブリッジや入れ歯などもあります。このページでは、インプラント治療とブリッジ、入れ歯の違いについて詳しくご紹介。それぞれの具体的な治療方法に加えて、メリットやデメリットも分かりやすく解説していきます。それぞの治療方法をしっかりと把握した上で、自分の歯の状態やあごの骨にあった治療方法を検討するようにしましょう。

インプラントのリスク・後遺症

失った自分の歯を取り戻す方法として、近年、注目を集めているインプラント治療。もちろん、たくさんのメリットがあるのですが、全てにおいて万能という訳ではありません。治療を受ける上でのリスクやデメリットもあります。ここでは、インプラント治療を受けることによって考えられるリスクや後遺症などについて、包み隠さず全て紹介していきます。これらのことを把握した上でインプラント治療を受けるようにするのがおすすめです。

インプラントの種類・手術方法

最近、耳にする機会が増えてきたインプラント治療ですが、一言でインプラント治療といっても治療方法は1つだけではありません。またインプラントやアバットメント、人工歯など使用する材料の材質などにも様々な違いがあります。ここでは、これらの違いを分かりやすく解説していきます。良いところはもちろん、デメリットも併せて紹介していくので、これからインプラント治療を受けようと考えている人は一度、読んでみてください。

インプラントの治療期間

インプラント治療を受けたいんだけれど、治療が終わるまでにはどれくらいの期間がかかるの?このような疑問を解消するため、分かりやすく解説していきます。インプラント治療といっても自分が選ぶ治療方法によって、かかる時間は大きく異なります。早く治療をしたい人や時間がかかってもいいからじっくりと治療をしたい人など、希望は様々。ここでは、治療期間の観点からそれぞれの違いを紹介していきます。

インプラントの治療費用

失った骨を取り戻す画期的な治療方法として知られるインプラント治療ですが、保険が適用されない自由診療なので、入れ歯やブリッジなど他の治療法に比べると治療にかかる費用が高額になってしまうことがほとんど。一体、どれくらいの費用がかかるのか疑問に思う人も多いのではないでしょうか。このページでは、インプラント治療の具体的な費用について掘り下げて紹介していきます。もちろん、選ぶ治療法によっても変わってくるので、その部分についても解説していくので、参考にしてみてください。

インプラントと医療費控除

インプラントの治療にかかった費用は、医療費控除の対象となります。ですので、確定申告の時に申請すると所得の総額と治療費に応じて所得税の一部が戻ってくることになります。では、一体、どれくらい控除されるのか、どのようなケースで適用されるのかを分かりやすく解説。このことを知らないと損をしてしまうこともあるので、しっかりと学習しておくようにしましょう。

インプラントの保証期間・メンテナンス

インプラント治療は自由診療であるため、高額な治療費が必要となります。たくさんの治療費をかけて行ったインプラント治療に不具合があると取返しのつかないことになってしまいます。そうならないためにも保証期間やメンテナンスがしっかりしている歯科クリニックを選ぶことが重要です。ここでは、インプラント治療の保証期間やメンテナンスについて分かりやすく解説していきます。興味がある人は参考にしてみてください。

インプラントができる人・できない人

インプラント治療を受けようと思っても、体質的な理由などによって治療が受けられないケースもあります。ここでは、どのような人がインプラント治療が受けられて、どんな場合に受けられないのかをまとめてご紹介。インプラント治療が受けられない場合の対処法がある場合は、併せて紹介していくので自分がインプラント治療を受けられるかどうか、チェックしてみてください。

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