知っておきたいインプラントメーカーの違い
国内と海外メーカー一覧表
メーカー名 | メリット | デメリット | |
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海外 | ノーベルバイオケア | ・世界三大メーカーの信頼性 ・さまざまな症例に対応が可能(=汎用性が高い) |
・費用が高額 ・技術の低い歯科医にとっては扱いが難しい |
ストローマン | ・世界三大メーカーの信頼性 ・扱いやすい ・長期的な予後が良好 |
・費用が高額 | |
アストラテック | ・世界三大メーカーの信頼性 ・免荷期間が短くて済む |
・費用が高額 ・ノーベルやストローマンと比べると、国内での知名度が低い |
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国内 | 京セラ(POI) | ・国産メーカーのなかでもシェア率が高い | ・手術が煩雑 ・旧製品と新製品の間に互換性がない |
AQB | ・材料費が安い | ・難症例への対応が困難 ・表面性状に不安あり |
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GC | ・オッセオインテグレーションが高い | ・海外メーカーと比べると、エビデンスが少ない |
現在、世界には100社以上のインプラントメーカーがありますが、まずひとつ言えるのは、国内のインプラントメーカーよりも海外のインプラントメーカーの方が評価が高いということ。
これは、技術力の差というよりもむしろ、インプラント治療の歴史の長さの差と言ってもいいかと思います。
医療器具の開発においてはエビデンス(根拠)というものが非常に重要視されます。インプラント先進国であるアメリカ、スウェーデン、スイスなどでは症例数が豊富で、研究も盛ん。
そうしたエビデンスに基づいて開発が行われているため、質の高いインプラントが生み出されるのです。
そのなかでも、スイスのストローマン社、スウェーデンのノーベルバイオケア社、同じくスウェーデンのアストラテック社は「世界三大インプラントメーカー」と呼ばれ、世界の歯科医から大きな信頼を得ています。
一方、国内で多くのシェア率を誇る京セラメディカル(POI)、安価で治療可能なAQB、定着率が高いGCなど、魅力的なインプラントメーカーはあります。
ただしさきほども述べたとおり、インプラント治療の歴史が浅い日本はエビデンスが少なく、海外のインプラントメーカーと比べると、どうしても信頼性の点で劣ってしまう感は否めません。